ベンチプレス週1回でも強くなれる?週1しかできない人の鍛え方
「ベンチプレスをもっと頑張りたいけれど、仕事や家庭の都合でジムに行けるのは週1回だけ」
「ベンチプレスは週1回では少なすぎると聞いたけれど、本当にこのままでいいの?」
「週1回しかできない場合、どんなメニューを組めばいい?」
このように、ベンチプレスの頻度について悩んでいる方は少なくありません。
特に仕事や家庭を持っていると、理想通りに週2回、週3回とジムへ通うことが難しい場合があります。
ベンチプレスを強くすることを考えれば、週1回よりもトレーニング頻度を増やすことで、ベンチプレスを練習する機会を増やせるというメリットがあります。
しかし、だからといって週1回しかトレーニングできない人が、ベンチプレスをやる意味がなくなるわけではありません。
仕事や家庭などの事情で週1回しかジムに行けないのであれば、「週1回では足りないからやらない」のではなく、その1回をどのように活用するかを考えることが大切です。
この記事のポイント
- ベンチプレスを強くするなら、週1回より頻度を増やすメリットがある
- ただし、仕事や家庭などの事情で週1回しかできない人もいる
- 週1回しかできない場合は、1回のトレーニングの質を高めることが重要
- 重量だけを追うのではなく、フォーム・記録・回復まで含めて考える
- 週1回で100kgを目指せるかどうかは、現在の筋力や経験、体格、トレーニング内容などによって異なる
この記事の結論:ベンチプレスを強くするなら、可能であれば週1回よりも練習機会を増やすことにはメリットがあります。しかし、週1回しかできない人は、その1回を継続しながら、フォーム・重量・セット数・補助種目・回復を工夫することが重要です。
ベンチプレスは週1回でも強くなれる?
まず気になるのが、「ベンチプレスを週1回しかやらなくても強くなれるのか」という問題です。
ここでは、「週1回でも十分」と単純に結論づけることはできません。
ベンチプレスを強くするためには、筋力だけでなく、ベンチプレスという動作そのものを練習する必要があります。
セットアップ、ラックアップ、身体の固定、バーを下ろす位置、切り返し、足の使い方など、ベンチプレスにはさまざまな要素があります。
そのため、週2回、週3回と練習できれば、フォームを確認したり、重量に慣れたりする機会を増やすことができます。
一方で、週1回しかできない人にとって重要なのは、「週1回しかできないから、やっても無駄」と考えないことです。
トレーニングは、理想的な条件でなければ意味がないものではありません。
仕事が忙しい、家庭の予定がある、ジムが遠い、休日しかトレーニングできないなど、人によってトレーニングに使える時間は違います。
だからこそ、週1回しかできないのであれば、その1回をどのように使うかを考える必要があります。
週1回のベンチプレスを考えるときの基本
- 週1回より頻度を増やせるなら、そのメリットを検討する
- 週1回しかできないなら、無理に頻度を増やさない
- 限られた1回の中で、フォームとトレーニングの質を優先する
- 毎回の記録を残し、長期的な変化を見る
つまり、「理想的な頻度」と「自分が現実的に続けられる頻度」は別に考えることが大切です。
ベンチプレスはなぜ週1回では足りないと言われるのか?
吉川望は、ベンチプレスのトレーニング頻度について、「週1回しかできない人がどうすればよいか」という相談をきっかけに、自身の経験を交えて話しています。
吉川自身も新卒時代には、仕事の影響で週1回程度しかトレーニングできなかった時期があり、その後、トレーニング時間を確保できる環境になってから、週5〜6回程度ベンチプレスを練習するようになった経験があります。
ここで重要なのは、「週5〜6回やれば誰でも強くなる」という話ではありません。
吉川が自身の経験として語っているのは、ベンチプレスを強くしたいのであれば、ベンチプレスを練習する機会をどのように確保するかが重要という考え方です。
実際、トレーニング頻度については研究でもさまざまな結果があります。
筋力については、頻度を高めることで筋力向上が大きくなるという分析がある一方、週間のトレーニング量を揃えて比較すると、頻度そのものによる差が小さくなるという研究もあります。
つまり、「週1回だから絶対に伸びない」「週3回なら必ず伸びる」といった単純な話ではありません。
ただし、頻度を増やすことで、1週間のトレーニング量を分散したり、ベンチプレスの動作を練習する機会を増やしたりできるというメリットがあります。
これが、ベンチプレスを強くしたい人にとって「週1回よりも頻度を増やしたほうが取り組みやすい」と考えられる理由の一つです。
こちらの動画では、吉川望が「週1回のベンチじゃ強くなれない!?」というテーマで、トレーニング頻度について自身の経験を交えて解説しています。
記事だけでは分かりにくい「なぜ頻度が重要なのか」という部分を理解するうえでも参考になります。
それでも週1回しかできない人はどうすればいい?
ここが、この記事で最も伝えたい部分です。
「週2回、週3回やったほうがいい」と言われても、仕事や家庭の都合で週1回しかジムに行けない人はいます。
その人に対して「もっとジムに行きましょう」と言うだけでは、具体的な解決にはなりません。
週1回しかできないのであれば、週1回という条件を前提にして、トレーニングの質を高めることを考えましょう。
特に意識したいのが、次の5つです。
- 毎回のトレーニングを記録する
- 毎回限界まで追い込まない
- フォームを安定させる
- メインセットと補助種目を組み合わせる
- トレーニング以外の回復も大切にする
週1回のベンチプレスで意識したいポイント
1.毎回のトレーニングを記録する
週1回のトレーニングでは、前回のトレーニングから次のトレーニングまでに7日程度空くことがあります。
そのため、「前回何kgで何回やったか」を覚えておくことが意外と重要です。
最低限、次の項目は記録しておきましょう。
- ベンチプレスの重量
- 回数
- セット数
- その日の体調
- 重量を上げたときの感覚
- フォームで気になった点
例えば、
「80kg×5回×3セット」
という記録だけでも、次回のトレーニングを考える材料になります。
さらに、「最後のセットはかなり余裕があった」「3セット目でフォームが崩れた」といったメモを残しておけば、単純な重量の比較だけでは分からない変化も確認できます。
週1回だからこそ、1回1回のトレーニングを点ではなく、記録の積み重ねとして見ることが大切です。
2.毎回限界まで追い込まない
週1回しかできないと、「せっかくジムに来たのだから、今日は限界までやろう」と考えてしまうことがあります。
しかし、毎回のトレーニングで限界まで重量を追う必要はありません。
特にベンチプレスは、重量が上がるほどフォームのわずかな乱れが挙上に影響します。
限界に近づくにつれて、身体の固定が崩れたり、バーの軌道が変わったりするのであれば、その日のトレーニングをそこで終えるという判断も必要です。
「何kg上げたか」だけではなく、どのようなフォームでその重量を扱えたかも記録しておきましょう。
3.フォームを安定させる
週1回しかベンチプレスをしない場合、週2回、週3回できる人と比べて、動作を確認する機会が少なくなります。
だからこそ、毎回のフォームをできるだけ安定させることが重要です。
例えば、次のようなポイントを確認します。
- 毎回同じようにセットアップできているか
- 肩や背中の位置が大きく変わっていないか
- 足の位置が安定しているか
- バーを下ろす位置が毎回大きく変わっていないか
- バーの軌道が安定しているか
フォームは一度覚えれば終わりではありません。
重量が重くなったとき、疲れているとき、回数が増えたときでも同じように動作できるかを確認する必要があります。
その意味でも、可能であれば自分のベンチプレスを動画撮影して、後からフォームを確認する方法も有効です。
4.メインセットと補助種目を組み合わせる
週1回しかジムに行けないのであれば、その1回の中でベンチプレスだけを行うのではなく、必要に応じて補助種目も組み合わせます。
ただし、「週1回だから大量の種目を全部やる」という考え方ではありません。
自分の目的や弱点に合わせて、必要な種目を選びます。
例えば、
- メイン:ベンチプレス
- 補助:胸・肩・腕など、目的に応じたプレス系種目
- 補助:背中など身体を安定させるための種目
といった構成が考えられます。
ここでも重要なのは、種目数を増やすことではありません。
限られた時間の中で、ベンチプレスの記録やフォーム改善につながるものを優先することがポイントです。
5.トレーニング以外の回復も大切にする
週1回しかトレーニングしないからといって、回復を気にしなくていいわけではありません。
むしろ、次のトレーニングまでの期間が長いからこそ、睡眠や食事などを含めて身体の状態を整えておくことが重要です。
- 十分な睡眠時間を確保する
- 食事から必要な栄養を摂る
- 疲労が強い場合は無理をしない
- 仕事や日常生活とのバランスを考える
特に注意したいのは、「頻度を増やすために生活を無理に変える」ことです。
仕事や睡眠を大きく犠牲にしてまでトレーニング時間を増やすことが、必ずしも良い方法とは限りません。
トレーニングを継続できる生活環境を作ることも、長期的にはトレーニングの一部です。
「自分の場合は、週1回の中で何を優先すればいい?」と迷ったら
週1回のベンチプレスでも、フォームや重量設定を少し変えるだけでトレーニングの内容は大きく変わります。自分に合った方法を一人で判断するのが難しい場合は、専門家にフォームやトレーニング内容を見てもらう方法もあります。
「自分のフォームやトレーニング方法が合っているのかわからない」という方は、ベンチプレスを専門に指導している吉川導場のオンライン指導もご活用ください。
ベンチプレス週1回の具体的なメニュー例
では、実際にベンチプレスを週1回しかできない場合、どのようなメニューが考えられるのでしょうか。
ここで注意したいのは、全員に同じ重量・回数・セット数が当てはまるわけではないということです。
現在の1RM、トレーニング歴、フォーム、体重、疲労度、ほかの種目との兼ね合いによって、適切な内容は変わります。
そのため、以下はあくまで「考え方を理解するための一例」として見てください。
初心者の週1回メニュー例
| 順番 | 種目 | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | ウォームアップ | 身体を温め、フォームを確認する |
| 2 | ベンチプレス | メインの筋力トレーニング |
| 3 | 補助種目 | 弱点や必要な部位を補う |
| 4 | 記録 | 次回の重量設定につなげる |
初心者の場合、まずはベンチプレスのフォームを安定させることを優先します。
例えばベンチプレスを複数セット行い、その後に必要な補助種目を1〜2種目程度追加するという考え方があります。
「週1回しかできないから、胸・肩・腕・背中を全部徹底的に鍛えなければ」と考える必要はありません。
ベンチプレスを強くすることが目的なら、まずメイン種目の質を確保しましょう。
週1回で中級者以上が考えたいこと
ある程度ベンチプレスに慣れている人は、「毎週同じ重量を同じ回数で行う」だけではなく、数週間単位でトレーニングを考えてみましょう。
例えば、
- 数週間かけて少しずつ重量を上げる
- 疲労が大きい週は負荷を調整する
- フォームを確認する週を作る
- 弱点に合わせて補助種目を変更する
といった方法があります。
特に週1回の場合、毎回「今日は自己ベストを更新する日」と考えるのではなく、その日のトレーニングを次の週につなげるという考え方が重要です。
ベンチプレスのサイクルトレーニングについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
ベンチプレスのサイクルトレーニングとは?重量を伸ばす基本プログラムを解説
ベンチプレス週1回で「伸びない」と感じたら?
「週1回でトレーニングしているけれど、最近ベンチプレスが伸びない」という場合、単純に「週1回だから」と決めつけるのは早いかもしれません。
まず、次の項目を確認してみましょう。
- 毎回のトレーニング内容を記録しているか
- 前回より重量や回数がどう変化しているか
- 毎回限界まで追い込んでいないか
- フォームが安定しているか
- 睡眠や食事が不足していないか
- 補助種目が多すぎてメイン種目に疲労を残していないか
- そもそも現在の重量設定が自分の実力に合っているか
例えば、ベンチプレス80kgが挙がるからといって、毎週必ず80kgを限界まで行う必要があるとは限りません。
その日の体調によっては、少し軽い重量でフォームを確認するほうが、次回以降につながることもあります。
「週1回だから伸びない」と考える前に、週1回の中身に問題がないかを確認してみましょう。
ベンチプレス週1回で筋肉はつく?
「ベンチプレスを週1回しかやらないと、筋肉もつかないのでは?」という疑問もあるでしょう。
これについても、週1回という数字だけで「筋肉がつく・つかない」を判断することはできません。
筋肉の発達には、トレーニングの内容だけでなく、週間のトレーニング量、負荷、種目、食事、休養などさまざまな要素が関係します。
トレーニング頻度についての研究でも、筋肥大については「頻度そのもの」より、週間のトレーニング量をどのように設定しているかを考える必要があります。週間のボリュームを揃えた場合、頻度の違いによる筋肥大の差は明確ではないとするメタ分析もあります。
したがって、週1回しかトレーニングできない人でも、ベンチプレスを含めた筋力トレーニングを継続することには意味があります。
ただし、ベンチプレスの記録を競技レベルで伸ばしたい場合は、筋肉をつけることだけでなく、ベンチプレスという動作を練習する機会についても考える必要があります。
ベンチプレス週1回で100kgを目指すことはできる?
「ベンチプレス週1回で100kgを目指せる?」という疑問も非常に多いテーマです。
しかし、これは「週1回なら100kgは無理」「週1回でも100kgは必ず達成できる」といった単純な答えにはなりません。
100kgという重量に到達するまでの期間や可能性は、現在の筋力、トレーニング歴、体重、身体の使い方、フォーム、トレーニング内容などによって大きく変わるからです。
例えば現在のベンチプレスが40kgの人と90kgの人では、同じ「100kgを目指す」という目標でも必要になるトレーニングは違います。
また、週1回しかできないのであれば、限られたトレーニング機会をどのように使うかがより重要になります。
100kgを目指す場合は、次のような点を確認してみましょう。
- 現在の1RMや普段のトレーニング重量を把握する
- 毎週のトレーニング内容を記録する
- フォームを動画などで確認する
- 毎回限界まで重量を追わない
- 数週間単位で重量や回数の変化を見る
- 必要に応じて補助種目を取り入れる
- 生活環境が変わったらトレーニング頻度の見直しも検討する
「週1回で100kg」という数字だけを見るのではなく、自分の現在地から100kgまでの道筋を考えることが重要です。
もし週2回できるようになったら?
ここまで読んで、「では週2回できるようになったら、何が変わるの?」と思った方もいるでしょう。
もし仕事や家庭の環境が変わり、週2回ベンチプレスをできるようになったのであれば、トレーニングを2日に分けて考える方法があります。
| 頻度 | 考え方 |
|---|---|
| 週1回 | 1回の中でメイン種目と必要な補助種目を行う |
| 週2回 | 重量を扱う日とフォーム・ボリュームを重視する日などに分ける |
| 週3回 | 強度・ボリューム・技術練習などをさらに分散する |
週2回になったからといって、週1回のメニューをそのまま2倍にする必要はありません。
むしろ、頻度を増やした分、1回あたりのトレーニング量や疲労をどう調整するかが重要です。
この考え方については、吉川導場の「ベンチプレスの頻度を増やすと強くなる?週1・2・3回の組み方」でも詳しく解説しています。
ベンチプレスの頻度を増やすと強くなる?週1・2・3回の組み方
ベンチプレス週1回でも、できることから続けよう
ベンチプレスを強くしたいのであれば、週1回よりも練習機会を増やすメリットがあります。
ベンチプレスは、筋力だけではなく、セットアップやバーの軌道、身体の固定、足の使い方など、動作そのものを練習する必要があるからです。
一方で、現実の生活では「週3回ジムに行きましょう」と言われても、できない人がいます。
仕事、家庭、学校、通勤時間、ジムまでの距離など、トレーニングに使える時間は人によって違います。
だからこそ、理想的な頻度と、自分が継続できる頻度を分けて考えることが大切です。
週1回しかできないのであれば、その1回を大切にしましょう。
毎回の重量や回数を記録し、フォームを確認し、無理に限界まで追い込まず、必要な補助種目を選び、睡眠や食事などの回復も意識する。
こうした基本を積み重ねることで、週1回という限られたトレーニング機会を無駄にしないことができます。
そして、将来的に仕事や家庭の環境が変わり、週2回、週3回とトレーニングできるようになったのであれば、その時点で頻度を見直せばいいのです。
「週1回しかできないからやらない」のではなく、「今できる週1回をどう活用するか」を考える。
それが、ベンチプレスを長く続けるためには大切な考え方です。
ベンチプレス全日本選手権4回優勝、元日本代表、世界ランキング4位、そして14年間の指導経験を持つ吉川望も、仕事をしながらトレーニングを続けた時期と、競技に集中してトレーニング時間を確保した時期の両方を経験しています。
だからこそ、ベンチプレスを強くするための「理想論」だけではなく、自分の生活の中でどうやってトレーニングを続けるのかまで含めて考えることが重要です。
もし「週1回の中で、自分は何を優先すればいいのか分からない」「フォームが合っているのか判断できない」「重量やセット数をどう設定すればいいのか分からない」という場合は、専門家に一度見てもらうのも一つの方法です。
週1回のトレーニングでも、「何をするか」で内容は変わります。
「自分のフォームやトレーニング方法が合っているのかわからない」という方は、ベンチプレスを専門に指導している吉川導場のオンライン指導もご活用ください。
まとめ|週1回しかできないなら、その1回を大切に
ベンチプレスを週1回しかできない場合、「週1回では足りないのでは?」と不安になるかもしれません。
確かに、ベンチプレスを強くすることを考えれば、週2回、週3回と練習機会を増やすことで、フォーム練習やトレーニング量を分散できるメリットがあります。
しかし、だからといって週1回のベンチプレスに意味がないわけではありません。
週1回しかできないのであれば、その1回を継続しながら、トレーニングの質を高めていきましょう。
- 毎回の重量・回数・セット数を記録する
- フォームを安定させる
- 毎回限界まで追い込まない
- 必要な補助種目を選ぶ
- 睡眠や食事などの回復も意識する
- 長期的な記録の変化を見る
- 生活環境が変わったら頻度の見直しを検討する
理想的なトレーニング頻度と、自分が継続できる頻度は、必ずしも同じではありません。
今は週1回しかできないのであれば、まずはその1回を大切にする。
そして、将来的にもう1日トレーニングできるようになったら、そのときに週2回という選択肢を考えればいいのです。
ベンチプレスは、1回のトレーニングだけで結果を判断するものではありません。
今日の1回を、次の1回、その次の1回へつなげていく。
その積み重ねが、長期的なベンチプレスの成長につながっていきます。

