異なるピリオダイゼーションプログラムにより思春期のラグビー選手の筋力はどのような影響を受けるか。

こんにちは吉田です。

ワールドカップで非常に盛り上がっているラグビーに関する研究をご紹介します。

オーストラリアのサブエリートラグビー選手(代表2チームから選出、被験者は14~18歳)を対象に異なるタイプのピリオダイゼーションプログラムを12週間(トレーニングを週2回)行い、介入前後でボックススクワット(ボトムでハーススクワットの高さになるように調整)とベンチプレスの5RMの重量から求めた推定1RM重量がどれだけ変わるかを測定。身体組成や身体成熟度(タナーの分類で判断)も調べられた。

被験者は3グループに分けられ

線形ピリオダイゼーション(Linear Periodization =LP)群8名
※LP 群は週ごとに挙上重量を重くしていくが、週内での重量は同じ

非線形ピリオダイゼーション(この研究ではDaily Undulating Periodizationを採用=DUP)郡8名
※DUP 群は週一回はLP 群より低い重量設定、もう一回はLP 群より重い重量でトレーニングを行った。週ごとに重量は増えていくが6週目と12週目の重量設定は片方の日はLP 群より軽く、もう片方の日はLP 群と同じだった。

コントロール(トレーニングなし、Control=CON)郡10名

※被験者のデータの介入前後の変化(平均±標準偏差)
年齢
LP : 16.8±1.0
DUP :17.0±1.1
CON :15.5±1.0

身長(cm)
LP : 180.4±3.3→180.6±3.2
DUP :181.3±7.0→181.7±7.2
CON :174.3±5.4→175.2±5.2

体重(kg)
LP : 88.7±18.2→90.1±17.3
DUP :82.4±12.6→83.1±12.5
CON :69.9±8.0→71.6±6.8

全群とも、実験期間中も日頃のラグビーの練習は行った。

実験に先駆けてLP群、DUP群ともにレジスタンストレーニングの練習を半年かけて行った(この時上半身トレーニングが多かった模様)、CON群は少しだけ行った。

スクワット、ベンチプレス以外のトレーニングも行ったがLP ・DUP 群ともほとんど同じ設定で行っている。

結果として 

LP 、DUP 群ともボックススクワットの挙上重量が顕著に向上した(DUP 群の方が大きな向上を示した)。

※介入前後の推定1RM重量(kg)

ボックススクワット
LP :127.9±26.4→171.2±41.2 (33.9%の向上)
DUP :123.0±23.5→177.8±36.9(44.5%の向上)
CON :88.5±22.3→95.4±17.2(7.8%の向上)

ベンチプレス
LP :87.9±16.9→97.5±21.2(10.9%の向上)
DUP :88.9±22.0→95.7±22.9(7.0%の向上)
CON :56.8±5.2→60.8±9.0(4.2%の向上)

ベンチプレスでは重量の大きな向上は見られなかった(DUP 群と比べLP群の方がやや大きな向上を示した)。

CON 群においては両種目とも大きな変化は見られなかった(挙上重量は若干増えていた)。

LP 群とDUP 群でベンチプレスの挙上重量が大きく向上しなかった理由は半年間の事前練習によりベンチプレスの向上が既に起きていたからと判断(=実験中のトレーニングよる伸び代が減っていた)。

前後6週間の内、最初の6週間のほうがLP ・DUP 群ともに実施種目の挙上重量が向上した。

12週間と介入期間が長いため、数名の被験者はタナーの分類におけるステージが一つ上がっていました。しかし身体組成に大きな変化はないので、筆者らの言う通り重量の変化はトレーニングプログラムによる変化と考えて良いと思います。

ただし1RM はあくまでも推定値なので、1RM 重量を伸ばすためにこのデータを使うのは注意が必要でしょう。

線形と非線形ピリオダイゼーションのどちらが良いとは言えませんが(効果量はDUP 群の方が大きいが)、どちらの方法でもスクワットの重量が向上したということは6週毎にやり方を変えて選手の飽きを防ぐこともできますし、トレーニング様式が変わることで更なる適応を起こすことが出来るかも知れません。

原著論文:Harries, S. K., Lubans, D. R., and Callister, R. (2016). Comparison of resistance training progression models on maximal strength in sub-elite adolescent rugby union players. J. Sci. Med. Sport 19, 163–169.


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